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よくあるご質問

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脱磁について

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回答

着磁について

着磁の原理について教えてください

永久磁石を磁化するためには、「磁石素材(磁性体物質)の持つ最大磁束密度の飽和点に達する強さの磁界」を与えることが必要です。この高磁界を作り出すエネルギー供給装置が「着磁装置」です。 着磁装置は着磁器・着磁電源とも呼ばれており、着磁ヨークやコイルと組み合わせて磁石の着磁を行う際に用いられます。商用電源より内部のコンデンサに充電し、そのエネルギーを着磁ヨークやコイルに放電することで高磁場を発生させ、着磁を行います。

最小の着磁ピッチを教えてください

一般的に磁気式エンコーダの場合は約0.07~3mm程の着磁ピッチで着磁をします。これはテープレコーダの録音と同じ原理で、磁石の表面上にヘッドを使用し磁気パターンを書き込み、着磁ピッチ(ゼロクロス間隔)を精度良く着磁する事が可能です。 NDKではこの装置を「超多極着磁装置」と呼び、回転型と直線型の2種類があります。回転型はエンコーダや自動車のABSセンサー等の着磁に使用され、直線型は工作機械等のリニアエンコーダの着磁に使用されます。

自動車メーカーから自動車で使用する小型モータの着磁を受注したいと思っています。
また将来的にはハイブリッド車、電気自動車用モータまで生産を計画しています。
自社で着磁まで行いたいと考えておりますが、製造ラインへ組込むような着磁器のカスタマイズも
可能ですか?

ハイブリッドカーや電気自動車用のモータ製造においても、NDK製の着磁器は、大手自動車メーカー様や各種部品メーカー様からのご支持を得ており、多数の実績を持ちます。高出力かつ高効率が求められる駆動モータに対して、高品位で安定した着磁を実現。もちろん自動車や自動車部品の製造ラインに合わせ、着磁装置の組み込みにも対応可能です。 その他、従来のレシプロエンジン式自動車では、「自動車小型モータ」である始動・発動系モータとして、「スタータ用モータ」「スタータ用ヨーク」「ブラシ&ブラシレスモータ」「オルタネータ」「電動パワーステアリング」「各種ボディー装備系モータ」への着磁にも実績がありますので、ぜひご相談ください。 なお、推奨するNDK製品には、オイルコンデンサ式着磁器『SR-2550』や、大容量コンデンサ式着磁器『SV-05502』などがあります。

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非破壊検査について

非破壊検査とは何ですか?

金属をはじめとする各種の素材の表面や内部に傷が存在するかどうか、外から確かめる方法が必要となります。その目的で研究開発されてきたのが、非破壊検査と言われる方法です。非破壊検査とは、「物を壊さないで、表面や内部の傷の有無やその程度を知り、その対象物を規格などの基準に照らして合格にしたり不合格にしたりすること」であり、「傷を探す」ことを探傷(たんしょう)といいます。非破壊検査の応用分野は材料・機器・構造物の製造時検査および運転後に行う検査(保守検査)など幅広い分野にわたっています。

非壊検査の種類はどのようなものがありますか?

表1は、主として表層部の傷の検出に適した非破壊試験方法です。目視試験(VT)、磁粉探傷試験(MT)、浸透探傷試験(PT)、および過流探傷試験(ET)について、検査対象となる試験体と検出しやすい傷の位置・形状を示したものです。
表2は主として内部の傷の検出に適した方法です。放射線透過試験(RT)、超音波探傷試験(UT)、AE試験、ひずみ測定(SM)について示したものです。

表1:表層部のきず

  目視試験 磁粉探傷試験 浸透探傷試験 渦電流試験
試験対象 材料 全部 磁性材 ほぼ全部 導電材料
形状 全部 ほぼ全部 全部 管棒状と平部
きず 位置 表面 表層部 表面 表層部
形状 全部 主に割れ 開口傷 長さや容積があるきず

表2:内部のきず

  放射線透過試験 超音波探傷試験 AE試験 ひずみ評価試験
試験対象 材料 全部 全部 全部 全部
形状 鋼で最大50cmまで 単純形状なら厚物可 全部 隅部を除く
きず 位置 表面及び内部 主に内部 表面 -
形状 透過方向に
奥行きがあるきず
伝播方向に直交の
広がりがあるきず
成長中に限る -

試験体を磁化させる方法には、どんな方法がありますか?

試験体の軸方向に直接電流を流す「軸通電法」、試験体の局部に2つの電極を使って電流を流す「プロッド法」、試験体の穴に通した導体に電流を流す「電流貫通法」、試験体をコイルの中に入れコイルに電流を流す「コイル法」、試験体の一部または全部を電磁石または永久磁石の磁極間に置いて磁化させる「極間法」、試験体の穴に通した磁性体に交番磁束を与えることによって試験体に誘起電流を流す「磁束貫通法」など様々な方法があります。

デューペックとは何ですか?

試験体の縦、横、斜め、各方向に同時に磁界を与えて、それぞれの方向の傷を同時に検出する方法です。

磁粉にはどんな種類がありますか?

粉体のまま使用する乾式磁粉と、水または油に分散して一般的に使用する、湿式磁粉があります。非蛍光磁粉と蛍光磁粉があり、蛍光磁粉は感度が高く、微小なきずまで検出可能で一般的に使用されています。

磁粉は交換時期はどれ位ですか?

使用頻度にも依りますが最低2週間毎に交換が必要です。

磁粉濃度はどれ位が適正ですか?

一般的に、蛍光磁粉では100mL中に0.09~0.2cc、1L中に0.2~2gで、非蛍光湿式法では100mL中に1. 7~2. 4cc、1L中に7~10g になります。JI S規格では100mLに含まれる磁粉の体積または、1L中に含まれる磁粉の質量で磁粉濃度を表わすことが示されています。

磁粉濃度はどうやって計測するのですか?

計測機器には沈澱計磁粉液チェッカー磁粉濃度計などがあります。NDKでは磁粉液チェッカー(S-2A)、磁粉濃度計(MC-100)を取りそろえております。

紫外線探傷灯( ブラックライト) とは危険ですか?

探傷装置に使用するブラックライトは人体への影響の少ない紫外線A領域を使用していますが、紫外線により目の角膜や結膜を痛め、電気性眼炎と呼ばれる紫外線炎症を起こすことがあります、点灯中の管球を直視しないでください。

脱磁は、なぜ必要なのですか?

計器の作動や精度に影響を及ぼす場合があります。また、試験体に鉄粉などが付いていると、後工程の機械加工の際に妨げになる場合や、後工程で再び磁粉探傷を行う時、前工程のほうが磁化電流が大きい場合もあります。後工程で洗浄を行う場合、著しく磁粉の除去を妨げます。

交流脱磁の方法にはどんな種類がありますか?

交流脱磁は表面の磁化を脱磁するのに適しています。交流電磁石の極から発生される交番磁界中に試験体を入れ、これから遠ざける事により行う距離減衰があります。空芯コイルに発生される交番磁界内に試験体を通過させる貫通コイル方式が主に使用されています。また、試験体に流す電流を少しずつ減衰させて行う電流減衰方式があります。その他に内部の磁化を脱磁するために直流反転方式、低周波減衰方式などがあります。

磁化電流に交流と直流がありますが、どの様に使い分けるのですか?

交流は表面傷に、直流は内面傷の検出に適しています。

通電するとスパークが起きます、なぜですか?

試験体に絶縁物が付着していると、試験体と電極が点接触になったり、導通不良となったりして、通電不良やスパークが起きる場合があります。

ワークに流す電流値はどうやって決めれば良いですか?

試験体、磁化方法によってさまざまです。JIS Z2320-1付属書Aを参考にしてください。

標準試験片って何ですか?

装置の磁粉、検査液の性能、試験体表面の有効磁界の強さ、方向、探傷有効範囲の適否を調べるものです。対象、用途によりA型標準試験片、B型対比試験片、C型標準試験片があります。

ITV って何ですか?

Industrial Televisionの略で、工業用テレビジョンを利用した自動探傷装置です。磁粉模様をCCDカメラが自動で撮像し、画像処理によりきずの有無を自動判別する装置です。

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磁気測定器について

テスラメータとは何ですか?

テスラメータとは磁束密度を測定するための測定器です。
テスラメータ以外にもガウスメータ・磁束密度計などと呼ばれることがあります。

磁束密度はどの様に測定しますか?

一般的にはホールセンサーと呼ばれるセンサーで測定を行います。
ホールセンサーは磁場中で起電力を発生する特性があります。このときに発生した起電力を検出して、磁束密度の値に変換して表示します。

ホールセンサーとは何ですか?

ホールセンサーとはホール効果と呼ばれる特性を使用した磁気センサーです。ホール効果とは電流が流れているものを磁場を与えると起電力を発生するというもので、この特性を使用したホール素子といわれる半導体をセンサーとして使用しています。

テスラとは何ですか?

テスラとは磁束密度を表わす単位です。
1[T] = 1[Wb/] = 10000[G]
テスラはSI単位系で、ガウス[G]はCGS単位系です。

磁束密度とは何ですか?

磁束密度とは単位面積当たりの磁束の量です。
磁束øはWb(ウェーバ)を用いて表されます。磁束密度B [T又はWb/m2] とは、単位面積当たりの磁
束になりますので、面積S[m2]を貫く磁束ø [Wb] であるとき
B = ø/S [T又はWb/m2] となります。
また、磁束密度B [T又はWb/m2] と磁界の強さH [A/m] の関係は
B = µH = µrµoH  [T又はWb/m2]
µ:透磁率 [H/m]、µo:真空の透磁率、µr:比透磁率
このように表されます。

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磁気関連装置について

BH カーブトレーサとは何ですか?

BHカーブトレーサとは磁石の磁化特性を自動で測定するための装置です。残留磁束密度、保磁力、最大エネルギー積などを測定することができます。
従来は直流方式でしたが、磁石材料の高性能化に伴い高磁場の発生が必要となり、パルス励磁方式のBHカーブトレーサも製品化されています

BH カーブとは何ですか?

磁石の着磁特性を表わす曲線です。
横軸に磁界の強さ縦軸に磁束密度をとったものをBHカーブ(BH曲線)、横軸に磁界の強さ縦軸に磁気分極をとったものをJHカーブ(JH曲線)と呼んでいます。この曲線から磁石の様々な特性を読み取ることができます。

BH カーブトレーサでJH カーブは測定できるのですか?

真空中では以下のようにあらわすことができます。
B = J +µH (µは真空透磁率)
BHカーブトレーサではBHカーブもJHカーブも測定できますが、商品名として「BHカーブトレーサ」と呼んでいます。

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